投資・NISA

こどもNISAの申込、2社に出すと1社は不備

※本サイトの記事にはアフィリエイト広告(PR)を含む場合があります


※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます

こどもNISAの申込は、2026年10月1日から主な証券会社で受付が始まりました。結論から言うと、申込先は最初から1社に絞ってください。 こどもNISAの口座は子ども1人につき1つだけで、2社に出すと税務署の審査で一方が不備になります。開設後に金融機関を乗り換えることもできません。

この記事では、申込の時期によく出てくる誤解を4つ取り上げます。それぞれを証券会社の公式案内で確かめたうえで、申込前にそろえる書類までまとめます。年60万円・600万円という枠の考え方は、別記事で整理しています。

いま決まっている申込のスケジュール

こどもNISAは、10月から申込を受け付け、2027年1月に口座が開く流れです。SBI証券は10月1日から事前受付を始めました。審査が終わった後、2027年1月に口座を開設すると発表しています(Impress Watch、2026年9月12日)。

食卓で子どもの将来のお金について話し合う親子のやさしいイラスト

楽天証券の案内も同じ流れです。2026年10〜12月に受け付けた申込は、2027年1月以降に口座が開設されます。こどもNISA口座で取引できるのも2027年1月からです(楽天証券公式サイト、最終確認日:2026-10-07)。

制度の骨格は金融庁の資料で確認できます。

  • 対象年齢:0〜17歳
  • 年間投資枠:60万円
  • 非課税保有限度額:600万円
  • 対象商品:長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託
  • 払出し:12歳以降、子の同意など一定の要件を満たせば可能
  • 18歳以降:大人のNISAのつみたて投資枠へ自動で移行

申込は今でも、お金を入れて買えるのは1月から。 10月の時点でできるのは、口座の「予約」までです。

誤解1 何社か出しておけば安心

何社かに申し込んでおく方法は、逆効果です。 こどもNISA口座は複数の金融機関では開設できず、1人1口座と決まっています。

楽天証券の公式FAQは、重複した場合の扱いをこう説明しています。他社で先に開設手続きが進むと、税務署の審査結果で楽天証券への申込は不備になります。さらに審査で開設不可となった場合、楽天証券のこどもNISA口座でした取引は、すべて一般口座の取引に変わります。

一般口座は、非課税でも特定口座でもない口座です。利益が出れば税金がかかり、自分で確定申告が必要になる場合があります。「とりあえず2社」は、非課税のつもりが課税口座で終わる道です。

三菱UFJ eスマート証券のFAQも同じ趣旨です。複数の会社に申し込むと、いちばん希望する会社で口座を開けなくなることがあると案内しています。そのため1社を選び、ほかは取り消すよう求めています。

すでに2社に出してしまった場合

2社に申し込んでいた場合は、使わない方の申込を早めに取り消してください。税務署の審査は2027年1月以降に進みます。その前に取り消せば、希望の会社で開設できる可能性が高まります。取り消しの方法は会社ごとに違うため、各社のサポート窓口で確かめるのが確実です。

誤解2 合わなければ後で乗り換えればいい

こどもNISAは、大人のNISAと違って金融機関を変更できません。 大人のNISAは手続きをすれば翌年分から別の会社に移せます。この点が大きな違いです。

楽天証券は「こどもNISA口座は金融機関の変更ができません」と明記しています。ただし、口座を廃止してから別の金融機関で開き直すことはできます。

開き直しには落とし穴があります。三菱UFJ eスマート証券のFAQは、廃止のタイミングに注意を促しています。払出し制限が解ける前に口座を廃止すると、非課税だった利益に税金がかかるという案内です。乗り換えのつもりの廃止が、それまでの非課税を取り消すことになりかねません。

例として、5年間で積み立てた口座に50万円の値上がり益があるとします。このタイミングで廃止すると、50万円が課税対象になるおそれがあります。株式や投資信託の利益にかかる税率は約20%です。単純計算で約10万円の税金になります(実際の扱いは廃止時の条件で変わるため、手続き前に金融機関へ確認してください)。

1社を選ぶときの見方

18歳までの最長18年間使い続ける前提で選んでください。見るポイントは次の3つです。

  • 親のNISA口座と同じ会社か(家族の資産を1か所で見られる)
  • 子どもに積み立てたい投資信託を扱っているか
  • 積立の設定方法(引き落とし元・クレジットカードの可否)

例として、架空の30代夫婦で考えます。夫は楽天証券、妻はSBI証券でNISAを積み立てていて、子どもは5歳です。この場合、どちらの会社でも親がログインして申し込めます。決め手になるのは「子どもの積立を誰の口座の画面で管理するか」です。

家計の管理を主にしている方の会社に合わせると、毎月の残高確認が1か所で済みます。逆に、夫の会社で申し込んだのに家計は妻が見ている、という分け方は管理が散らばります。18年使う口座は、普段お金を見ている人の会社に置く。 この基準なら、後で変えたくなる場面を減らせます。

3つ目の積立方法は、まだ準備中の会社があります。楽天証券は、1月の取引開始に向けて積立設定を事前にできるよう準備中としています(最終確認日:2026-10-07)。

誤解3 ジュニアNISAがあれば自動で切り替わる

ジュニアNISAを持っていても、こどもNISA口座は自動では開かれません。 楽天証券の公式FAQによると、こどもNISAはジュニアNISAとは別の制度です。利用するには新しく申込が必要です。

三菱UFJ eスマート証券のFAQによると、両者は別々の口座で管理されます。ジュニアNISAで持っている商品は、こどもNISAの600万円の枠に含まれません。ジュニアNISAの商品をこどもNISAへ移すこともできません。

違いはほかにもあります。

  • 買える商品:ジュニアNISAは個別株も買えたが、こどもNISAは投資信託だけ
  • 非課税期間:ジュニアNISAは原則5年、こどもNISAは無期限
  • 引き出し:こどもNISAは12歳以降、条件つきで払出しが可能

ジュニアNISAの口座がある会社でも、こどもNISAの申込は一から。 ジュニアNISAと同じ会社にそろえる必要もありません。

楽天証券によると、売却した枠が復活して再び使えるのは、2027年以降にこどもNISAで買った分だけです。ジュニアNISAの商品を売っても、こどもNISAの枠は増えません。

誤解4 12歳になれば自由に引き出せる

12歳以降の払出しは、子のための支出で子が同意した場合に限られます。 年齢だけで自由に引き出せるわけではありません。

金融庁の資料では、払出しの要件を3つ挙げています。

  • お金の使い道が子どものためであること
  • 子どもが払出しに同意したことを示す書面があること
  • 親権者など口座の管理者が、申出書を金融機関に出すこと

三菱UFJ eスマート証券のFAQでは、時期と使い道をもう少し具体的に書いています。課税なしで払い出せるのは小学6年生の1月以降で、教育費・生活費の支払いに限るという案内です。楽天証券も、引出しには申込と審査が必要としています。

この条件は、申込先を選ぶ段階でも関係します。中学・高校の入学費用に充てるつもりなら、払出しの手続きが会社の画面でどう進むかも確認材料になります。親の生活費の穴埋めに使うお金は、こどもNISAに入れない。 この線引きを最初に決めておくと、積立額も決めやすくなります。

申込前にそろえる書類

楽天証券の場合、書類は子どもと同居か別居かで変わります(楽天証券公式サイト、最終確認日:2026-10-07)。

書類を整理しながらパソコンで手続きの準備を進める親の様子

同居している場合は、1種類で足ります。

  • マイナンバー記載ありの住民票の写し(世帯全員が載っていて、子のマイナンバーと続柄の記載があり、発行から6か月以内)

別居している場合は、次の3つが必要です。

  • マイナンバー記載ありの住民票の写し
  • 戸籍謄本または戸籍全部事項証明書(コピー可)
  • 親権者の本人確認書類

子どもだけの住民票では不備になると、楽天証券は注意しています。3世代で同居している場合は、筆頭者の記載も必要です。

親の口座が先に要る

申込は、親権者が自分の証券口座にログインして行います。SBI証券も楽天証券も同じ方式です。親が口座を持っていなければ、先に親の口座開設から始めます。

SBI証券では、子ども名義の「未成年口座」を同時に申請できます(Impress Watch)。楽天証券も、未成年口座とこどもNISA口座を同時に申し込めます。

入金のルールも先に見る

入金元の銀行口座にも決まりがある会社があります。三菱UFJ eスマート証券は、未成年口座の名義人、つまり子ども名義の銀行口座から振り込むよう求めています。親名義から振り込むと組戻しになると案内しています。

子ども名義の銀行口座がない家庭は、1月までに用意しておくと慌てません。入金ルールは会社ごとに違うため、申込先の案内で確かめてください。

楽天証券で申し込む場合の準備

楽天証券は、こどもNISAも投資信託の売買手数料が無料と案内しています。親がまだ口座を持っていない場合は、親の総合口座の開設が最初の一歩です。

SBI証券を選ぶ場合も、流れは同じです。親の口座にログインし、こどもNISAの申込画面から書類を出します。どちらに決めるにしても、申込は1社だけに出してください。

投資信託は値動きがあり、元本割れすることがあります。こどもNISAも例外ではありません。教育費のように使う時期が決まっているお金は、全額を投資に回さず預金と分けて考えてください。

10月から12月にやること

申込から1月の取引開始まで、順番は次のとおりです。

  1. 申込先を1社に決める(親のNISAと同じ会社かどうかを基準にする)
  2. 住民票の写しを取る(世帯全員・子のマイナンバー入り、別居なら戸籍謄本も)
  3. 親の口座から申し込む(親の口座がなければ先に開設)
  4. 子ども名義の銀行口座を確認する(入金ルールが子名義指定の会社がある)
  5. ほかに出した申込があれば取り消す
  6. 1月に積立を設定する

毎月の積立額は、年60万円の枠が上限です。月5万円ちょうどで年の枠を使い切り、10年で600万円の上限に届く計算になります。親子の積立額のバランスは、新NISA積立シミュレーターで試せます。親と子それぞれの金額を入れて比べてください。

こどもNISAで使った600万円は、18歳以降に大人のNISAの1,800万円の中に数えられます。親の枠を先に埋めるか、子の枠を使うか。その順番の考え方は下の記事にまとめています。

あわせて読みたい

参考情報

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。