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東京ガスのガス代、11月請求で744円上がるのはなぜ

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2026年9月29日、東京ガスが11月検針分のガス料金を公表しました。月30m3を使う標準家庭では、10月検針分の5,744円が6,488円になります。上がる744円のうち420円は、国の補助が終わった分です。

残りは、46年ぶりに上がった基本料金150円と、原料費の動きによる174円です。使用量が少ない家でも値上がり率は13〜14%で、払込票で払う人は手数料も月50円上がります。

11月請求の値上がり幅は?

東京地区等の標準家庭(月30m3)で744円、率にして約13%の値上がりです。東京ガスの2026年9月29日の発表では、料金は次のとおり動きます。

  • 2026年9月検針分:5,437円
  • 2026年10月検針分:5,744円(前月より307円増)
  • 2026年11月検針分:6,488円(前月より744円増)

検針分とは、検針日までのおよそ1か月に使った分の料金です。11月検針分は、ほぼ10月に使ったガスにあたります。請求書やアプリで数字を見るのは11月です。

群馬地区は標準家庭を月36m3で計算しており、11月検針分は前月より939円上がります。本文の試算は東京地区等(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・栃木県・茨城県)の一般料金で進めます。

10月検針分の307円増の中身

10月検針分の値上がりも、中身は原料費と補助です。東京ガスの8月28日の発表では、原料費調整で単価が1m3あたり10.23円上がりました。30m3なら307円です。

補助の値引きは、9月検針分の1m3あたり18円から10月検針分の14円に縮みました。補助がなければ、10月検針分の標準家庭は6,164円だったと東京ガスは示しています。

2か月で1,051円。夏の終わりと秋の請求では、同じ使い方でも金額が違います。

(料金は2026年9月29日の東京ガス発表で確認。最終確認日:2026-09-30)

744円の内訳は?

東京ガスの参考資料には、744円の内訳が3つに分けて載っています(月30m3の場合)。

  • 政府の補助が終わった分:420円
  • 約款改訂(基本料金の値上げ)の分:150円
  • 原料費調整の分:174円

補助の終了で420円

国の「電気・ガス料金負担軽減支援事業」で、10月検針分は1m3あたり14円が値引きされていました。30m3なら420円です。11月検針分からこの値引きがなくなります。

補助は使った量に比例した値引きでした。ガスを多く使う家ほど、補助がなくなった影響は大きくなります。

基本料金の値上げで150円

2026年10月1日の料金改定で、家庭向けの基本料金が一律150円上がりました。日本経済新聞などの報道によると、基本料金の値上げは1980年以来46年ぶりです。東京ガスは理由を「物価上昇に伴う諸経費の高騰」と「販売量の減少」と説明しています。

基本料金は使用量の区分ごとに決まっています。一般料金の区分は次の2つが家庭の中心です。

  • 料金表A(月0〜20m3):759円から909円
  • 料金表B(月21〜80m3):1,056円から1,206円

原料費の動きで174円

原料費調整制度は、LNGなどの輸入価格の動きを毎月の単価に反映するしくみです。11月検針分は、2026年6〜8月の平均原料価格から計算されています。

東京ガスの発表文には「1m3につき5.69円下方に調整」とあります。それでも料金が上がるのは、10月1日から計算に使う基準の数字が入れ替わったためです。発表文にも「単位料金は下方に調整となりますが、標準家庭におけるガス料金は前月比で値上がり」と書かれています。

「単価が下がる」という見出しだけを読むと、請求額が上がる理由を見落とします。

使う量が少ない家の影響は?

使用量が少ない家でも、値上がりの額は小さくなりません。基本料金の150円は使用量と関係なく乗るからです。

東京ガスが公表している10月と11月の単価で、使用量別に試算しました(東京地区等・一般料金。本体料金は円未満切り捨て)。

  • 月10m3(使用量が少ない家の例):2,470円から2,818円へ、348円増(約14%)
  • 月20m3:4,181円から4,727円へ、546円増(約13%)
  • 月30m3(標準家庭):5,744円から6,488円へ、744円増(約13%)
  • 月50m3(冬の使用量の例):8,870円から10,010円へ、1,140円増(約13%)

月10m3の家では、348円のうち150円が基本料金です。値上がり分の4割あまりを、使い方では減らせない部分が占めます。

一方で月50m3の家は、補助の終了だけで700円増えます。冬に向けて使用量が増えると、値上がりの額も大きくなります。

この試算は11月検針分の単価をそのまま当てたものです。12月以降の単価は毎月の原料費調整で変わります。冬の請求額を約束する数字ではありません。

試算した4つの使用量では、どれも13〜14%の値上がりです。

自分の家の11月請求額の計算方法は?

検針票の使用量がわかれば、11月検針分は自分で計算できます。一般料金の計算式は「基本料金+1m3あたりの単価×使用量」です。

東京ガスが公表した11月検針分の数字(東京地区等・税込)は次のとおりです。

  • 月0〜20m3の家(料金表A):基本料金909円、単価190.94円
  • 月21〜80m3の家(料金表B):基本料金1,206円、単価176.09円

例として月25m3の家なら、1,206円+176.09円×25で5,608円になります(円未満切り捨て)。10月検針分の単価156.28円で計算すると4,963円なので、645円の値上がりです。

一般料金以外のプランは計算方法が異なる場合があり、この式とは金額がずれることがあります。プランの人は、検針票の実額と前月の金額を見比べてください。

使用量1m3あたりの単価は、10月から約20円上がっています。

ずっともガスなどのプランも対象?

対象です。基本料金の150円値上げは、一般料金だけでなく「ずっともガス」などの家庭用選択約款にも適用されます。インプレスの報道と東京ガスの4月27日の発表で確認できます。

  • 手続き:利用者側の手続きは不要
  • 対象地域:1都6県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・栃木県・茨城県・群馬県)
  • 群馬地区:基本料金150円に加え、基準単位料金も1m3あたり2.52円上がる

報道によると、群馬地区の標準家庭(月36m3)は改定だけで6,669円から6,910円へ241円上がります。群馬地区の人は、東京地区より改定の影響が大きくなります。

プランの名前が違っても、基本料金の値上げからは外れません。

冬のガス代への補助の有無は?

2027年1月以降の電気・ガス料金支援は、公表資料で確認できませんでした(2026年9月30日時点)。

参考になるのは前の冬です。経済産業省の2025年12月16日の発表では、2026年1〜3月使用分に次の値引きがありました。

  • 1月・2月使用分:都市ガス1m3あたり18.0円
  • 3月使用分:都市ガス1m3あたり6.0円

前の冬の支援は、2025年11月21日に閣議決定された経済対策に入っていました。今年も同じ時期に決まるかは、まだわかりません。

補助の有無で、冬の請求はどれだけ変わるのか。前の冬と同じ1m3あたり18円の値引きを当てて計算すると、差額は次のとおりです。

  • 月30m3の家:1か月540円
  • 月50m3の家:1か月900円
  • 月50m3で1月・2月の2か月:1,800円

家計の予定を立てるなら、補助がない前提で冬の数か月を見積もる方が外れにくくなります。補助が決まれば、その分だけ予定より安く済みます。

払込票で払う人の追加負担は?

払込票(コンビニなどで払う紙)で払っている人は、11月検針分から手数料も上がります。インプレスの報道によると、ガスと電気の払込書発行手数料は月220円から270円になります。

  • 年間の手数料:2,640円から3,240円に
  • ガス・電気セット割の人:まとめて1通の請求なので負担は1通分

請求額が1,500円未満のとき翌月分とまとめて払う「翌月合算制度」も廃止されます。使用量がごく少ない家は、毎月請求が来る形に変わります。

払込票をやめて口座振替かクレジットカード払いにすれば、この手数料はかかりません。年3,240円は、基本料金の値上げ1年分の1,800円より大きい金額です。

乗り換えで下がる見込みは?

乗り換えで下がるかは、乗り換え先の料金の決め方しだいです。先に料金表を見比べます。

東京ガスのエリアには、東京ガス以外にも都市ガスを売る会社が複数あります。料金の決め方は会社ごとに異なります。

例として日東エネルギーの「エネ得プランTG」があります。エネチェンジの紹介ページでは「東京ガスの一般ガス料金と比較すると3%安くなる料金」と説明されています。このように東京ガスの料金を基準にする料金なら、東京ガス側が上がれば基準も上がるしくみです。

比べるときに見る点は3つあります。

  • 10月1日の改定後の料金表と比べているか
  • 割引が「東京ガス比で何%」なのか、独自の単価なのか
  • 期間限定の割引が切れた後の料金

郵便番号と毎月のガス代を入れると、エリア内のガス会社を一覧で比べられるサイトがあります。比べた結果、東京ガスのままが安ければ、そのまま使えば十分です。

請求書が届く前にできることは?

11月の請求書を待たずに、今日できることが4つあります。

  1. 支払い方法を確かめる:払込票なら、口座振替かカード払いに変えると年3,240円の手数料が消えます
  2. 検針票で使用量を見る:東京ガスの会員サイトか紙の検針票で、月の使用量(m3)を確認します。上の試算のどこに近いかがわかります
  3. シャワーの時間を1分縮める:資源エネルギー庁の試算では、45℃のお湯を1分短く流すとガス代が年約2,070円減ります
  4. お風呂は続けて入る:同じ試算で、2時間おいた湯を毎日追い焚きしない場合、ガス代が年約6,190円減ります

シャワー1分の年約2,070円は、基本料金の値上げ1年分の1,800円を上回ります。ただし資源エネルギー庁の単価と東京ガスの現在の単価は一致しません。目安として受け取ってください。

744円のうち、使い方で減らせるのは使用量に比例する部分だけです。基本料金の150円は、契約先を変えないと動きません。

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参考情報

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