Kindle出版の代行2万円、元を取るには63冊
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KindleのKDPは、自分で出せば出版費用が0円です。そこへ代行業者に19,800円を払うと、税込500円の本なら63冊売れるまで赤字になります。1冊あたりの取り分が約317円だからです。
ただし、63冊は「代行は損」という意味ではありません。原稿の整形・表紙・アカウント登録の3つで止まって、1冊も出せないまま終わる人にとっては、代行費は「出版できるかどうか」の料金になります。
この記事では、読者が代行を検討するときに浮かぶ疑問を順に取り上げます。料金はパブフル公式サイト、印税の計算はAmazon KDPの公式ヘルプに書かれた内容だけを使いました(最終確認日:2026-10-05)。
Q1 自分で出すと本当に0円なのか
答えは0円です。 KDPの公式サイトには、電子書籍と紙の本を無料で出版できると書かれています。登録料も出版手数料もかかりません。
お金がかからない代わりに、次の作業はすべて自分の手でやることになります。
- 原稿をKindleで読みやすい形に整える(目次・改行・見出しの設定)
- 表紙の画像を用意する
- KDPのアカウントを作り、銀行口座と税務情報を登録する
- 販売ページの紹介文・価格・カテゴリを入力する
代行業者が売っているのは、この4つの作業の手間です。パブフルのオプション一覧に「アカウント取得代行 3,000円」があるのは、登録の段階でつまずく人が一定数いることを示しています。
Q2 代行の相場とパブフルの料金はいくらか
執筆を除く代行の相場は2万〜5万円前後で、パブフルは19,800円からです。相場はKindle出版代行を比較している複数の解説記事に共通する範囲で、原稿の執筆まで頼むと数十万円のサービスもあります。
パブフル公式サイトに載っている料金は次のとおりです(税込)。
| プラン | 料金 | 文字数 | 無料改訂 |
|---|---|---|---|
| シンプル出版プラン | 19,800円 | 4万字まで | 1か月 |
| こだわり出版プラン | 29,800円 | 制限なし | 2か月 |
| 印刷出版(POD)プラン | 20,000円 | 記載なし | 記載なし |
シンプル出版プランは4万字を超えると、5,000字ごとに1,000円が加算されます。5万字の原稿なら2,000円増えて21,800円です。こだわり出版プランにはプロの編集が含まれます。
主なオプションの料金も公式サイトに出ています。
- 表紙作成:5,000円(デザイナーがゼロから作る)
- 文章校正:1文字0.2円(4万字なら8,000円)
- 楽天koboへの同時出版:5,000円
- お急ぎ出版:10,000円
- 自分のKDPアカウントを使う:0円
表紙を自分で用意できない人は、実際の支払いが24,800円になると考えておくと計算がずれません。
Q3 何冊売れたら代行費の元が取れるのか
税込500円の本で、シンプル出版プランなら63冊目です。 KDPの70%ロイヤリティは表示価格にそのまま掛かるのではなく、消費税と配信コストを引いた額に掛かります。税込500円・ファイル2MBの本なら、1冊あたり約317円です(計算の内訳はKindle出版の印税、500円の本で317円で詳しく出しています)。
代行費を317円で割ると、元が取れる冊数はこうなります。
| 支払う代行費 | 元が取れる冊数(税込500円の本) |
|---|---|
| 19,800円(シンプル) | 63冊 |
| 24,800円(シンプル+表紙) | 79冊 |
| 29,800円(こだわり) | 95冊 |
| 34,800円(こだわり+表紙) | 110冊 |
価格を上げれば必要な冊数は減ります。同じ計算で税込980円の本は1冊約622円になり、19,800円は32冊で回収できます。ただし価格を上げるほど1冊が売れにくくなるので、冊数だけを見て価格を決めるのは危険です。
63冊は、無名の個人が1冊目で届くとは限らない数字です。 「代行を使えば売れる」わけではなく、売れるかどうかは中身と集客で決まります。代行費は売上を増やすお金ではなく、出版までの手間を買うお金だと割り切ってください。
Q4 代行に払う価値があるのはどんな人か
「自分でやると出版までたどり着けない」とわかっている人です。 判断の目安は次の3つです。
- 原稿はWordで書き終えているが、Kindle向けの整形で何度も崩れた
- 表紙の画像を作る道具も経験もない
- 平日は本業で手一杯で、KDPの登録や設定に使う時間が取れない
反対に、代行を使わなくてよいのは次のような人です。
- Wordの見出し設定や画像の配置を自分で直せる
- 表紙は無料のデザインツールで作れる
- 1冊目は売上より「出してみる経験」を優先したい
迷うときは、自分で作業した場合にかかる時間を見積もってみてください。仮に整形と登録に合計20時間かかるなら、19,800円を払うことは時給990円で作業を買うのと同じです。本業の時給や副業の単価と比べると、払うかどうかを数字で決められます(実質時給計算機で自分の時給を出せます)。
Q5 代行を頼むと印税の受け取りはどう変わるか
パブフルの場合、どちらのKDPアカウントで出版するかで受け取り方が変わります。 公式サイトのよくある質問には、2つの方法が書かれています。
- 自分のKDPアカウントを使う:Amazonから自分の銀行口座に直接振り込まれる。月末締めの翌々月末払いで、振込手数料はかからない
- パブフルのアカウントから出版する:毎月2日に販売レポートが届き、振込を希望すると送金される。振込手数料300円程度を著者が負担する
パブフルは、売れた本の印税は100%著者に支払うと公式サイトで明記しています。それでも、自分のアカウントを選べば300円の手数料がかからず、売上の数字を自分の管理画面で直接見られます。 「自分のKDPアカウント利用」のオプションは0円なので、アカウントを作れる人はこちらを選ぶほうが手元に残るお金は増えます。
なお、KDPの印税が振り込まれるのは売れた月の末日から約60日後です。1月の売上は3月末に入る計算で、代行費を払ってから最初の入金まで3か月近く空くことがあります。
Q6 先にお金を払って、出版されなかったら損しないか
パブフルは完全後払い制です。 公式サイトには、出版・配信が完了するまで費用は一切発生しないと書かれています。配信完了までの期間は、よくある質問で「通常2週間前後」とされています。
後払いなので、原稿を渡したのに配信まで進まなかった場合に代金だけ取られる心配は小さくなります。一方で、配信が完了すれば本が1冊も売れなくても代行費は支払います。「後払い=売れたら払う」ではない点は取り違えないでください。
依頼前に準備するものも公式サイトに書かれています。原稿はWord(または一太郎)のファイルと、そのファイルをPDFにしたものの2つです。
Q7 代行を使う前に自分でやっておくことは
原稿を書き終え、価格と冊数の目標を先に決めておくことです。 代行が引き受けるのは出版の作業までで、原稿の中身は自分で用意します。依頼の順番は次のとおりです。
- 原稿をWordで最後まで書き、文字数を確かめる(4万字を超えるかでプランが変わる)
- 販売価格を仮に決め、Q3の表で元が取れる冊数を出す
- 表紙を自分で作るか、5,000円のオプションを付けるかを決める
- 自分のKDPアカウントを作るか、パブフルのアカウントを使うかを決める
- 見積もりの合計額と、手元に残る冊数の目標を書き出してから申し込む
Kindleの印税は副業の所得になります。会社員で副業の所得が年20万円を超えると確定申告が必要になるので、代行費は経費として記録を残しておいてください。所得の判定は副業の税金で損しない!20万円ルールの3つの罠にまとめています。
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参考情報
料金・オプション・支払い条件は2026-10-05時点の公式サイトの記載です。変更されることがあるので、申し込み前に公式サイトで確かめてください。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。Kindle出版の売上や収益を約束するものではありません。